マンション管理費の横領事件が続発している
2.理事長・会計監査担当役員にも賠償命令
管理組合の会計担当理事が横領して、横領していない理事長、監事の個人責任を認める判決が出された事例もあります。
マンションの会計担当が10年もの長期に渡り総額1億円以上もの着服をし、その間、預金通帳の確認などを行っていれば着服を防げたとして、当時の理事長と会計監査担当役員に464万円もの善管注意義務違反により損害賠償が認められたというものです。(東京高裁で判決は確定)このマンションは戸数40戸弱,着服期間は1998年から2007年まで,当時は自主管理であり,印鑑と通帳は着服していた会計担当役員が所持していたとのこと。自らワープロで作成した残高証明書で発覚を免れ,通帳の写しや原本のチェックはされていなかったとのことです。
判決では「預金通帳をチェックしていれば着服の事実を把握でき損害を回避できた」と指摘され着服には関与していなかったにも拘わらず、理事長と会計監査担当役員に損害賠償責任が認められたとのこと。
古いマンションでは、通帳と銀行届出印を理事長や一部の理事が一緒に保管しているマンションが多いのでこのような事件が発生しています。
通帳と印鑑は、同じ管理組合の役員が保管していると「つい、でき心で……」横領事件になる可能性があります。
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マンション管理組合は面倒くさいから、かかわりたくない――。そう思って丸投げしていたら、とんでもないしっぺ返しを食らうかもしれません。実は、不正を働くマンションの管理責任者が増えています。※本連載は、松本洋氏の著書『マンションの老いるショック!』(日本橋出版)より一部を抜粋・再編集したものです。
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