現在、足場設置工事の真っ最中ですが、今回の工事について公表されている概算見積書を分析し、判明した事をお伝えします。
東側妻部の足場工事の様子 |
今回の工事の見積書の項目ごとの数字を分析すると、以下の点が判明しました。
- 実際の修繕に使われる金額(直接工事費)は全体の30%にあたる1,730万円程度しかない
- その他のお金(間接工事費)が全体の70%にあたる3960万円程度も計上されている
- 間接工事費とは、修繕に直接関係しない、足場、仮設材、諸経費などです。
- 1730万円の修繕工事のために3960万円もの諸経費を我々は負担して工事をしているということであり、
- お金をかけた割には「綺麗にならない」可能性が高いということです。
クリックして拡大できます |
一般的な見方
上記のような工事費構成(直接工事費30%、仮設・諸経費70%)について、他の事例や平均的な数値に照らしてみたところ、以下の事が言えます。
- 直接工事費が30%しかなく、仮設費や諸経費が70%を占めるのは、平均的な水準から大きく外れており、異常な比率です。
- 国土交通省の調査値や業界相場と比較しても、直接工事費が30%というのは極端に低いといえます。
- 何らかの特別な事情がない限り「非効率的」もしくは「見積もりに問題がある可能性が高い」です。
- 一般的な適正値は以下のとおり
- 直接工事:50~65%が目安
- 仮設・諸経費:35~50%が目安
我々の見方
理事会が「昨年8月の定期総会の議案の説明」だけで進める工事は・・・
- 直接工事費率が30%しかない非効率極まりない工事である
- 依頼した会社が「一人親方」の塗装会社で「債務超過」だったため、再三、慎重な対応を要請したが、契約は強行された
- 契約後の説明会は説明会と言えるものではなかった
- 説明会では「今回は(塗装やタイル工事前の)洗浄は入っていない」と説明を受けましたが、どんな工事をどんな手順でするか不安である
- 理事会は我々の修繕積立金を有効に使うために「もっと説明責任を果たしながら進めるべき」と考えている
以上、色々な業界の知識をお持ちの方がいらっしゃると思いますので、ご意見、ご質問、提案などを以下のコメント欄にお寄せください。